2023.12.01
◆マリヤ・クリニックニュース12月号
「血液の流れ」を追加。
巻頭言
急に寒くなってきました。春や秋が短くなり、寒暖の変化が急になっています。高齢者や病気の人の健康維持が気になります。
身体が弱くなる人の特徴は、失礼ながら健康維持の気持ちが弱く、栄養摂取にしても、運動にしても、昔からの生活で十分だと考えているようです。ところが、加齢や障害により栄養の吸収率は悪くなっており、筋肉も衰えてきているのに、特別な努力をしたがりません。そのような人は、病気や感染症にも罹りやすく、罹った場合に治癒や回復の力も鈍く、どうしても周囲の人の助けや力を必要とします。
その理由として、経済力があまりなく、支出を抑え活動を控えなければならないと考えている場合もあるようです。でも、素材から丁寧に料理をすれば食費もかなり抑えられます。ところが、体調が悪くなると、それが面倒になり、気力も衰えるので、更に体力が衰えてしまうのです。
毎日歩くということも、頑張って生きてきた人にとっては、一生懸命早歩きをしなければ運動にならない、と無理な考え方をしているように思われます。交流が苦手、できない人も多いように思われます。用事や目的がなければ話ができず、一方的な会話になるのです。そんな人が、人に助けを乞うという単純なことができないのです。人を助けることはできても、助けられる側にはなれないのです。やはり、男性に多いですね。
男性の平均寿命が短いのも、仕事をしないでゆっくりと生きることができないからかもしれません。ゴルフ練習場に行くと、毎日来て一心に打ち込んでいる高齢男性ばかりで、失礼ながらそれ以外に趣味がなさそうです。家にいると妻にうるさがられるので、などと話しています。
人と話す内容も、世間話や人のうわさばかりでは、長く続かず、品性も悪くなってしまいます。自慢話も嫌われ、話題が豊富と思っている人も、内容の無いものばかりでは、そのうちお互いに飽きてしまいます。充実した人生を生きるということは、そんなに簡単なことではありません。
まずは、伴侶が生きているうちに夫婦で一緒に行動して料理や買い物を楽しみ、お茶を飲み、語らい合うことを試してみませんか。くだらない、つまらない、そんなことをしてはダメだ、などとは決して言ってはいけません。依存しあっても負担になるだけです。幸せを感じると、健康に長生きしたいという思いも募ってくるのではないでしょうか。健康は、やはり心の健康管理から始まりますね。
事務長 柏崎久雄