◆マリヤ・クリニックニュース3月号「細胞の生成と免疫力」を追加。
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2021.03.01

◆マリヤ・クリニックニュース3月号

巻頭言

梅が咲き始め、枯草からクリスマスローズが花をのぞかせ、沈丁花が見事に咲き、これまで寒椿だけであった風景に彩りを見せています。大地の目覚めのような気配ですね。都会の花壇や公園ではわからない自然の息吹を感じるためにも郊外に出て歩いてみてはいかがでしょうか。

 

落葉した木々、枯れた草花と木枯らしに加え、コロナ騒ぎもあり、心も寂しさを覚えておりましたが、日差しの明るさの中に新しい命、新しい出発を覚えます。受験生も、入学の準備を始めながらも、その合間の余暇を楽しく模索していることでしょう。

 

行き交う人も車も少なくなり、食堂や酒場も閉まり、会話も慎まれ、何か社会が変わった気がします。欧米では外出禁止や閉店命令などでストレスが溜まって暴動などが出ていますが日本は落ち着いていますね。他人を配慮する心遣いと指導や社会的マナーを守る国民性が効いているのだと思います。

 

先日、お一人住まいの高齢者に、感染や病気になったら、誰か助けてくれる人はいますか、と尋ねたら、誰もいません、と笑顔で答えられました。遠慮なくご連絡ください、と伝えましたが、心配です。病気になるということは暴力的な事態です。動けない、食べられない、トイレにもいけない、なんと大変なことでしょう。介護施設に頼りたいといっても、いろいろな不都合なことも聞きます。

 

妻が病んで動けなくなったら、死んでしまったら、と懸念する歳になってきました。そのような弱さを感じるこの頃だからこそ、優しくなったのでしょうか。義父が死んだ歳になりました。義母はその後20年余り、寂しかったろうと想います。我が父は87歳、母は95歳、質素ににこやかにひっそりと死んでいきました。両親を想うと涙が滲みます。

 

災害や災難が続くのが人生です。耐えながら不満を言わず、人に迷惑を掛けず、人を助け、なすべきことを果たしながら、毎春を悦んで過ごして生きようと思います。若い時には思いもよらない味わいの春を迎えたのです。桜を味わうことも、小さな野草に目を留めることもなく、必死に努力してきたことは無駄ではなかったけれども、この歳も良いものです。この先もいろいろあっても委ねましょう。

 

事務長 柏崎久雄

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