グルテン・カゼインの関与
グルテン(小麦に多い)・カゼイン(乳製品に多い)は直接多動の原因になることがあり、腸内環境や消化器系の機能低下の原因になることがあります。また、グルテンとカゼインは中毒性もあり、偏食の原因になることもあります。
本来、食事に含まれるタンパク質は低分子のペプチドやアミノ酸まで消化され、小腸から吸収されます。この消化酵素の量・働きが不十分だとタンパク質の消化が不十分となり、低分子のペプチド・アミノ酸まで消化がいたらず、比較的分子量の大きいペプチドが残る場合があります。そしてカンジダなどの真菌感染症により腸壁が損傷していると、本来吸収されない分子量の大きなペプチドが腸壁から吸収されることが考えられます。
グルテンフリー(小麦除去)は、パン・麺が食べられなくなりますが、米粉のパン・麺で代用が可能です。主食はごはん中心になりますが、ごはんのおかずにも小麦を含む物が意外と多いのです。
カゼインフリー(乳製品除去)は、牛乳・ヨーグルト・チーズなどが食べられなくなります。乳製品は貴重なカルシウム源なので骨ごと食べられるお魚などの摂取を増やしたいです。
アレルギー・自然食品のヨーゼフでは、グルテンフリー・カゼインフリーの豊富な品揃えで、美味しいGFCFライフをご提供しております。
グルテン・カゼインのペプチドは脳を混乱させる
特に食品の中でもグルテン(麦に含まれるタンパク質)から生じるペプチドをグリアドルフィン、カゼイン(乳製品に含まれるタンパク質) から生じるペプチドをカソモルフィンと言います。共に分子量が約800前後と小さく、腸管から血中へと移行し、脳関門を通過し、脳内に到達しやすいことが考えられます。脳内へ到達すると、脳の鎮静受容体と反応します。グリアドルフィンとカソモルフィンはヘロインやモルヒネと同様の働きがあり、脳でのGABA の働きを抑制し、ドーパミンの分泌を促すことがわかっています。
小麦製品と乳製品の除去のしかたについて
IgG遅発型アレルギー検査結果で小麦・乳製品に該当する項目の数値が高値であれば、それぞれのペプチドが脳に移行する可能性が高いと考えられます。その場合、小麦または乳製品(あるいは両方)を普段の食事から除去することをお勧めしています。
偏食の子が、グルテンフリー(小麦除去)・カゼインフリー(乳製品除去)をすると、食べるものがなくなってしまうジレンマもあります。小麦・乳製品をどの程度除去すれば良いか等はお子さんの嗜好や性格、またご家族の状況などを考慮して決めます。
食事制限は1年以上継続するケースが多いです。続けるためには、美味しく食べられて、簡単に作れることが重要。また、メニューや食材がパターン化すると飽きてしまいやすいので、バリエーションが豊富な食材選びができるようにオンラインショップ等をご活用することがお勧めです。