2016.01.08
マリヤ・クリニックニュース1月号
「神経構造」を追加。pdf
巻頭言
新年おめでとうございます。
年に一回の便りが年賀状、ということも多いものですが、古き友や郷里の人々からの賀状は、懐かしさが溢れてきます。喪中の連絡にはハッとしますが、歳と共に多くなっているようです。
喪に服する、ということは、死者に対する敬意であり、その歩みを想い出しながら去っていった悲しみを癒していく為に大事なことです。それは、また遺された者の人格と人生をも形成していくものです。正月早々、と嫌う方も居られるかもしれませんが、心機一転、と簡単に過去のことを忘れようとして、果たして思い遣りのある穏やかな人生を過ごせるとは思いません。両方の両親を亡くした正月というのは、一族の将来を背負うような緊張感があるのだな、とここ数年感じています。初詣や正月のお飾りも良いものですが、私自身は神に御利益を求めるというよりも、信じる神に恥じない生き様を過ごしたい、という思いを新たにさせられます。
神を信じ、牧師にまでなったのに、苦労ばかり続き、新年が苦しみの時が10年くらいありました。いま思えば、宝石のような自己形成の時代でした。自らの愚かさ、欲の深さ、不摂生を顧みさせられ、成功と繁栄を願うことの排他的動機に気が付きました。自分の価値観で人を裁き、人を動かそうとする醜さは、基本的には誰にもあります。それを通そうすれば、人を傷つかせ、己を狂わせます。思い通りにならないことを受け入れる、ということの自然さ、自由さを知るようになったのでした。
寒さを感じ、身を引き締めます。高校生時代、前橋のカラッ風を圧して利根川縁に立ち、強く生きるべく決意したことを忘れてはならないと戒めます。戦争、テロ、不況、政治の荒廃、家族制度の崩壊、社会倫理の欠如、そして自然災害と天候異変、多くの艱難、難関が私たちの前にそびえ立っています。歴史は、そのようなものが常に起こり、それにも関わらず勇気ある正義の人々が苦難の末に克服してきたことを報告しています。
正月の三が日、ゆっくりと骨休みが出来たら良いですね。その後は、自分の為ばかりではなく、家族の為、周囲の人々の為に心身を鍛え、思い通りにならない日々にあって、なるべく思い通りに身体を強くしていってください。新年の抱負というものは、非常に大事です。聖書には、「希望のない民は堕落する。」とあります。希望が失望に終わっても、また希望を抱くことが大事です。あなたの願いを神が聞いてくださいますように。
事務長 柏崎久雄
毎月1日にニュースを発行しています。
マリヤ・クリニックならではの視点で、健康・医療の情報発信を行っております。
皆様の心と身体の健康にお役立ていただければ幸いです。
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