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2017.10.02

マリヤ・クリニックニュース10月号

巻頭言

秋の静けさとは裏腹に、内外に騒がしいことばかり起こっていますね。ミサイルが飛んでくるとすれば、落ち着いてもいられませんが、Jアラートの内容に苦笑しました。イスラエルはアイアンドームと呼ばれる防衛システムを保持し、殆どのミサイルを実際に撃ち落としています。また、放射能から守るシェルターが家庭などに配備され、放射能防御マスクがすべての国民に配布されています。スイスは永世中立国ですが、攻撃に対する国民皆兵制度があり、人口700万人の予備兵力は40万人、いざという時には150万人の兵力だそうです。

 

人生は戦いです。キリスト教社会では、悪との闘い、罪との闘いが常に強調されますが、日本では、どうにかして戦いを避けようとするようです。このような認識には、絶対悪という理解がなく、互いに助け合えば改善するという考え方があります。司馬遼太郎が『この国のかたち』で、石油資源の枯渇の中で大東亜共栄圏を唱えて経済資源の調達目的でアジア進出を図った日本を、イギリスやアメリカが止めようとしたが聞き入れなかったと記しています。北朝鮮に対して脅しや石油禁輸で止めることができるとしたら、自らの歴史と歩みを学んでいないことになります。

 

身体が弱ければ、病原菌にもウィルスにもその他侵襲全般に対しても脆いものです。心も弱いとストレスに対処できません。弱さに対しても考え方が多様にあります。しかし、周囲の力による保護には限界があり、基本的には身体も心も、自己管理力や免疫力を強めなければ対処できないのです。

 

大病をした人は、健康対策に万全を期す傾向が強く、大きな試練や困難を経験した人は、備えを十全にするようです。スイスでは2013年に男性の徴兵制の廃止案が73%という圧倒的な数で否決されました。彼らは平和を確保するために、未知の戦いに備えるための犠牲を払うことを選んだのです。20歳前後に15~17週間の兵役訓練というのは、人格形成に大きな影響を与えます。43歳を過ぎても1週間の再訓練というのは、自己管理をしていない者には、言いようのない惨めさを感じさせるものでしょう。

 

戦争や戦い、敗北の惨めさを避けるためには、油断なく自己管理をして攻撃に備えていなければなりません。言葉の応酬で勝敗が決まるほど、世界は甘くありません。日本の政治の甘さにも杞憂します。残念ながら、我らの国は天変地異や侵略に対して、真剣な備えも、その為の犠牲も払っておりません。そうなれば、自らが自らを守るしかないのです。一生懸命働けば幸せになるという平和な時代は過ぎ去ろうとしています。その基本は、あなた自身の心身の強さです。如何でしょうか。

 

事務長 柏崎久雄

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