◆マリヤ・クリニックニュース11月号「発達障害の治療の可能性」を追加。pdf
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2016.11.01

マリヤ・クリニックニュース11月号

巻頭言

急に秋になってしまい、また冬にもなりそうです。「秋の日は、つるべ落とし」とも言うように、日の沈むのが早く、秋の風情を楽しむ余裕もありません。ガンや病気で体調を崩し、人生設計が全く狂ってしまった人の様子を見ていると、やはり「釣瓶落とし」のようです。

 

退職とか引退という考え方が不健全なように思われ、好きではありません。特に、男性は退職後の生き方が、やることもなく、漫然と日が過ぎていくのを待っているだけのような場合があります。新聞を読み、テレビを見、気分晴らしに散歩をして、元気な女性たちの言うままに動いて、食事が楽しみというのは、失礼ながら惨めなように感じます。老人ホームを訪問して、特にその思いを強くしました。一体、何のために生きてきたのか、と戸惑う元気もなく、会社勤めの後はやることもなく、自分に指示する人のままに生きてしまうのです。

 

他方、女性たちの強さ、活気には驚きです。子育てを終わった女性たちは、もはや解放された人生を謳歌すべく、興味と楽しみの日々を過ごします。男たちの権威も権力も、彼女たちにはなすすべもなく、経済と時間のある限り、主体性を持って自由に生きています。夫婦の間で、人生の勝利は決定したようです。

 

「妻を自分と同じように愛しなさい。」、「上に立つ人は、仕える者のようになりなさい。」と聖書は語ります。若い時から、仲良く友達のように暮らしてきた夫婦には、老後も、退職後も同じような生き方が続きます。勝ち負けにこだわり、他人に要求を繰り返し、世の中を巧みに生きて来ても、生活自体に実体がないと、生産活動を終えた後は、することがなくなってしまいます。

 

「秋の夜長」という言葉もあります。疲れを取り、寛いで過ごすには、夜の長いのがかえって幸いです。老後、病後の生き方が、疲れを取り、寛いで過ごせるものになるかどうか、己が心と、交流の深さに依存するかもしれません。

 

病気や困難、生き甲斐や楽しみの不足、経済的困窮、多くの諸問題が鬱積してしまうこともあるでしょう。しかし、心まで鬱積してしまうと、健康も害し、人も離れてしまいます。クリスマスを待つ待降節が今年は11月27日から始まります。実際にイエス様が生まれた季節とは違うと思われるクリスマスが、最も夜の長い冬至の頃に祝われるようになったのは、神に期待し、春を待ち望む人々の気持ちを汲んでのことであると言われています。

 

人の心には希望が必要です。あなたの心にも、希望の光が照らされますように。秋の夜長、ヨハネによる福音書をお読みになったら如何でしょうか。ディケンズの『クリスマス・キャロル』のスクルージ爺さんのようになっても良いですね。

 

事務長 柏崎久雄

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