◆マリヤ・クリニックニュース12月号「医療に関する提言」を追加。pdf
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2016.12.02

マリヤ・クリニックニュース12月号

巻頭言

日の暮れるのが早いですね。調べてみると千葉では日没の一番早いのは12月5日の16時26分40秒です。来年の一番遅いのは、6月29日の18時59分45秒です。ついでに日本で最も遅いのは、与那国島の7月3日で19時41分40秒です。夏と冬では、千葉では日照時間が4時間半も違います。面白いことに、与那国島は日照時間の差は2時間51分しかないのです。

 

南国では、いつも明るく、関東では暗い時と明るい時の差が激しい、というのは、なにか特徴的です。そういうことが風土や性格にも反映するのでしょうか。都会の夜は、きらきらと輝き、魅惑的に見えますが、街から離れると急に寂しくなります。昼と夜、光と闇、その違いを心に留める人もいれば、無視する人もいます。灯りをつけて光の中で暮らそうと思っても、災害などで電気が付かなかったら、そうもいきません。

 

中学校の時、大みそかの10時に前橋駅前を出て赤城の大沼まで友人と3人で登りました。調べてみると28キロで、標高差1350mです。9時間掛かりました。途中からは雪の原で、休む所もなく、保温ポットにいれたお茶は、カランカランと氷になっていました。絶望の中で見上げた空には、満天の星が輝いていました。星明りと雪の反射で木々も寒さの中、厳かにたたずんでいました。

 

何故、こんな冒険をしたのだろう、と悔いた想いに、新たな決意が浮かんできました。進むしかない、星が見ている、天が見ている、みっともない愚痴などいうものではない。湖畔で食べたのは、凍った握り飯でした。元旦の早朝は店など開いていない、自動販売機などない時代でした。馬鹿だよなー、と友と語り合いながら、充実した思いと眠さで帰りのバスを待ちました。

 

暗い時にめげてはいけない。明るい時に調子に乗ってはいけない。そして、喜ぶ者と一緒に喜び、泣く者と一緒に泣く、そのような者でありたい。師走は忙しい。でも、忙しさに埋没してはいけない。ごまかしの光で済ませてはならない。

 

今年も保育園で3回のアドベントとクリスマス会でお話をします。もう30年以上続けていていますが、一年で最も難しいお話です。子供たちの心にともしびを灯したい。人を愛し、自分を喜ぶ人生を送って欲しい。忙しくて、子供のペースになかなかなれないのが保育園に預ける親の特徴。恵まれない子もいる。苦しい子もいる。話し相手のいない子もいる。おしゃべりに夢中で、人の話を聞かない子もいる。怒られてばかりで、眉間にシワの寄っている子もいる。ませた子もいる。どうしよう。神様、助けてください。子供は、友達といる時は元気いっぱい。苦しいこと、悲しいことは、ポケットにしまって、楽しく過ごそうとしている。偉いものです。お説教しようと思ってはならないのですね。

事務長 柏崎久雄

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