◆マリヤ・クリニックニュース12月号「発達障害の治療を早くしなければならない理由」を追加。pdf
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2017.12.08

マリヤ・クリニックニュース12月号

巻頭言

あっという間に12月、クリスマス、年末、そして正月、歳は増えるばかり・・・。今年は、妻に好きなテレビ番組ができました。俳句を芸能人が作り、師匠がそれを酷評するのです。妻は食い入るように観て、一生懸命作った自信作がけなされるのに大笑いしています。そんな妻を興味深く観ているのが私です。夫にとって妻の言動、立ち居振る舞いは、分析研究するのに十分です。あなたは火星の王女様だね、というと嬉しそうに笑います。男性と女性の思考パターン、言動はかなり異なっています。それを理解するのに、夫婦はうってつけです。

 

発達障害の青年と交換日記を始めましたが、3回目で書くことがなくなってしまったそうです。書くということに慣れていないようです。人と話すことも慣れていないので、人の気持ちなどを配慮した会話も経験を積んでいかなければなりません。見知らぬ人との会話は苦手のようです。私が牧師である教会には、精神障害や発達障害の方も多く来ましたが、私は普通の対応をするだけで、間違いは間違いと指摘し、マナーが悪い場合には注意もします。感想としては、御自分の側で自らを意識しすぎる傾向があるような気がします。年月を経て、普通の信仰生活を過ごしている方も多くおります。

 

書き言葉が話す言葉と変わらなくなったのは、漱石と子規以来だと司馬遼太郎が書いています。明治までは、文章は漢文で難解なものほど良いものだとされていたようです。現代は、表現が率直で文章はわかり易くなりました。でも、ゆっくりとした個人の交流がなくなり、却って意思疎通ができなくなり、自己表現のうまくない人々が困っているように思われます。或は、勝手に思い込んだり、怒ったり、落ち込んだりする人も多くなっています。

 

神の子が人となって生まれたのは、神の思いを人間が理解できないためであると聖書に書いてあります。人は自分の価値観や考え方で、他の人を分析評価し、優劣まで付けてしまいます。罪とは自己中心ということです。そういう面で、障害や心に傷を持った方々との交流では自分の罪深さを思い知らされます。意図しないで傷つけてしまうこと、思い遣りのないことをしてしまいます。

 

人生では傷つけ、傷つけられることが多くあります。そんなものと思っていると傷つけられることで立ち直れない人々を無視してしまいます。傷つけられることを回避する助けや傷つけられた後のケアが必要です。優しさとは、憂う人と書きますが、優しくないと他の人との温かい交流ができないことも事実です。損得や効率は、長い目で見たら大したものではありません。申し訳ありませんが、馬鹿にされ非難されても、大目に見てあげてください。人を責める人は幸せではないからです。あなたも同じになってはいけませんね。

 

事務長 柏崎久雄

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