◆マリヤ・クリニックニュース7月号「ビタミンB群の働きⅠ(『新・栄養医学ガイドブック』より)」を追加。pdf
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2017.07.01

◆マリヤ・クリニックニュース7月号

巻頭言

紫陽花の花も見事に咲いていますが、それ以上に見事なのが雑草たちの生命力です。実のなる木やバラや草花にあげた肥料に雑草が群がり、草だまりに囲い込んで、それらの命を奪うかのようです。前の所有者は、これに音を上げたようです。植物学者である昭和天皇が「雑草という名の草はない。」とお話しされたのは有名ですが、それは「どの草にも固有の名前がある。」という陛下の優しさからです。ガーデニングには雑草対策が一番大事ですが、雑草対策にもいろいろな考え方があることを学んでいます。

 

雑草を見つけ次第抜き、決してどんな雑草もはびこらせないというのは、作物を育てている農家の方には大事なようで、「放っておくと害虫や病気の温床になる。」という考え方は、テキストには普通に載っている考え方です。ところが、これはとても大変な労力を必要とし、草刈り、病虫害対策の繰り返しです。必死に働く中で、このようなことはマリヤ・クリニックの治療方針と相容れないものではないか、と考え始めました。

 

イングリッシュガーデンを学んでいますが、歴史的には英国人も苦労して自然を愛する、あまり手を入れない様式を作り出したようです。実際にイギリスに行ってみると、春でもまだ寒い風土では、雑草はそれほどに力はないようです。日本の気候では、寒冷地以外では真似ようもなく、商業ベースでなければイングリッシュガーデンの維持管理は難しいようです。更に、雑草の生えない通路や造作に力を入れる工夫が必要です。基本的には、何も手入れのしていない更地には雑草が蔓延るけれど、先に強い草木が占領していれば、それほど手が掛からないというイングリッシュガーデン作りの基本を踏襲しながら、その土地にあった草木花々を探し出すしかないようです。

 

薬や処置を多用して病気に勝利しようとする西洋医学の利点もありますが、あまりそれを重視すると、却って身体を弱め、経済的労力的負担も重ねることになります。抗生物質も多用すると身体を弱め、腸内環境を悪化させます。雑草を悪者扱いにして除草剤を多用すると土が痛み、微生物も死滅して、却って病虫害対策の薬剤や肥料を多く必要とすることになります。コマーシャルで流行っている除菌剤の宣伝が健全ではないような気がします。基本的には、免疫力が生命力ですから、除菌しすぎると身体も家も物も弱くなります。

 

次女は、スペインでのサンティアゴ巡礼799キロを踏破して証明書をもらいました。今はドイツで友達と会い、8月に後に続く3女や私たちとロンドンで合流し、湖水地方を回る予定です。自然を守るナショナルトラスト運動や庭園の実際を観察します。9月号にご期待ください。

 

事務長 柏崎久雄

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